投球前のウォーミングアップ、しっかりできていますか?
肩や肘のケガを防ぎ、力強い投球をするためには、準備運動が欠かせません。
この記事では、投球動作に必要なウォーミングアップの目的とポイントをわかりやすく解説します。
ウォーミングアップの目的・重要性
深部体温の上昇、関節可動域の向上、そして中枢神経系の活性化によってパフォーマンス向上&ケガ予防に寄与します。
特に投手は肩・肘への負荷が大きいため、入念な準備が不可欠です。
投球動作と運動連鎖
パワーは下肢→体幹→上肢へ順に流れる運動連鎖によって生まれます。
股関節の回旋がスイングの起点であり、正しいタイミングで全身を連動させる準備がキモ。
ケガリスクの高さ
投手はケガのリスト入り率が約50%、肩障害はさらに頻度が高く、肘も含めた上肢障害が多く発生しています。
ウォーミングアップでケガを削減する効果が複数の研究で示されています。
ウォーミングアップの分類と手順
アクティブ vs パッシブ: アクティブで行う「動的ウォームアップ」が主流。
動的ウォーミングアップ:ジョギング、スキップ、バリエーション付きランジなどで体温と神経を刺激。
特殊な準備:投手向けにはスキップ+腕を振る、体幹の捻転動作+ハイニーなど。
機能的エクササイズ:レジスタンスバンドやメディシンボールを使って強度と安定性を高める。
ストレッチ多様性:動的・バリスティック・PNF・静的など、目的に応じて方法を使い分け。
メジャーリーグの実例
MLBの指導現場では、静的ストレッチも含め多方面からアプローチ。
特に、30〜40分前からランニング→可動域→動的種目→機能系エクササイズを段階的に実施。
スクワットやランジは定番種目として活用されています。
投手に必要なウォーミングアップの実践例
ここからは、より実践的な内容をご紹介します。パフォーマンス向上とケガ予防のために、以下の3つのステップを取り入れてみてください。
投手のための機能的ウォーミングアップ












投手の機能的静的ストレッチ















投手の大胸筋と肩甲帯のプレリハビリテーション










まとめ
投手にとってウォーミングアップは、深部体温の上昇や関節可動域の拡大、神経系の活性化を通じて、投球動作の連鎖をスムーズにし、肩肘の障害リスクを抑える重要な準備です。動的ウォームアップ(ジョギングや体幹ツイスト)、スポーツ特異的ドリル(ハイニーや腕の旋回)、機能的エクササイズ(レジスタンスバンドを用いた外旋運動など)を組み合わせることで、試合30~40分前から効率的に身体を整えられます。これらをルーティン化することで、安全かつ最大限の投球パフォーマンスを実現しましょう。
コメント